梶棒
かじぼう
名詞
標準
shafts (of rickshaws or similar vehicles)
文例 · 用例
小さい流れに板橋の架かっている橋のたもとの右側に茶店風の藁屋の前で俥は梶棒を卸した。
— 岡本かの子 『東海道五十三次』 青空文庫
ぼんやりした景色のなかで、白いくるまやさんの足はいそげども、ゆくゆく車輪がさかさにまわり、しだいに梶棒が地面をはなれ出し、おまけにお客さまの腰がへんにふらふらとして、これではとてもあぶなさうなと、とんでもない時に春がまつしろの欠伸をする。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
俥夫は梶棒をおろした。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
梶棒を挙げて一町ばかり馳出だせる前面より、颯と駈来る一頭の犬あり。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
」車夫は輪軸を検せんとて梶棒を下すを暗号に、おでん燗酒、茄小豆、大福餅の屋台|店に、先刻より埋伏して待懸けたる、車夫、日雇取、立ン坊、七八人、礫のごとくばらりと出で、腕車の周囲を押取巻く。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
寺院は随一の華主なる豆府屋の担夫一人、夕巡回にまた例の商売をなさんとて、四ツ谷|油揚坂なる宗福寺に来りけるが、数十輛の馬車、腕車、梶棒を連ね輪を駢べて、肥馬|嘶き、道を擁し、馭者、馬丁、車夫の輩、手に手に桝を取りて控えたる境内には、一百有余の俵を積み、白米|筵に山をなせり。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
」と度外れの大声に耳を驚かして眼を開けば、梶棒をがたりと下して、「夫人提灯を点けますからちょいとどうぞ。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
」 と夫人に謝して再び梶棒を上げんとせり。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
作例 · 標準
人力車の梶棒を握り、彼は観光客を乗せて石畳の道を駆けていく。
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重い荷物を積んだ大八車の梶棒を二人で持ち上げた。
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牛車が傾き、片方の梶棒が地面に擦れて火花を散らした。
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標準
tiller
作例 · 標準
船長は荒れる波の中、梶棒をしっかりと握りしめて進路を保った。
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ヨットの梶棒を少し引くと、船首がゆっくりと左に曲がった。
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エンジンのない小舟で、梶棒一本で大海原に挑む漁師の姿があった。
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子供の頃、父に連れられて乗った手漕ぎボートで、初めて梶棒を操作させてもらった。
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