死に口
しにくち
名詞
標準
文例 · 用例
葉子は緊張で居たたまらなくなり叫びださずにいられないような衝動におそわれかけたが、必死に口を結んで、こらえていた。
— 坂口安吾 『左近の怒り』 青空文庫
あのへんにちかい漁場での話です」 亮作は泣きそうな断末魔の顔だが、必死に口をうごかす。
— 坂口安吾 『水鳥亭』 青空文庫
「そんぢや困つたなあ、おめえどうした婆さまこと死口でも寄せて見ねえか」「俺ら厭だよ、待つてつから早く來てくろなんて云はれた日にや縁起でもねえから」爺さんは爪で頭を掻いた。
— 長塚節 『土』 青空文庫
「わしげ一つ寄せて見ておくんなせえ、死口でがさ」「そんぢや笹つ葉折つちよつて來ておくんなせえ」巫女の婆さんはいつた。
— 長塚節 『土』 青空文庫