定めない
さだめない
形容詞
標準
uncertain
文例 · 用例
あの、黒い山がむくむく重なり、その向うには定めない雲が翔け、渓の水は風より軽く幾本の木は険しい崖からからだを曲げて空に向う、あの景色が石の滑らかな面に描いてあるのか。
— 宮沢賢治 『チュウリップの幻術』 青空文庫
難有や、」 と浅からず渇仰して、「本家が村一番の大長者じゃと云えば、申憎い事ながら、どこを宿ともお定めない、御見懸け申した御坊様じゃ。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
が、雨垂とも、血を吸膨れた蚊が一ツ倒れた音とも、まだ聞定めないで現でいると、またぽたり……やがて、ぽたぽたと落ちたるが、今度は確に頬にかかった。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
まだ席も定めないのに、そのなかの粋な内儀風の女がせき込み、涙ぐみながら言い出した。
— ――二つの連作―― 『春』 青空文庫
人間の他に歩行くものがあるといふから、扨こそと乗つかゝりや、霧や雲の動くことになつて了ふし、活かしちや返さぬやうな者が住んででも居るやうに聞いたから、其を尋ねりや、怪我過失は所を定めないといふし、それぢや些とも張合がありやしない、何か珍しいことを話してくれませんか、私はね。
— 泉鏡花 『二世の契』 青空文庫
退いておれ」 源三郎は相手をよくも見定めないで、腹立ちまぎれに突き退けると、かよわいお染は跳ね飛ばされたようによろめいて、そこにある膳の上に倒れかかると、酒も肴も一度に飛び散った。
— 岡本綺堂 『鳥辺山心中』 青空文庫
もし、三島が辰子をくれと云ひ出さなかつたなら、まだ辰子を妻にし續けるともし續けないとも自分ながら定めないにちがひないと彼は思つた。
— 横光利一 『悲しみの代價』 青空文庫
御存知の通り文三は生得の親おもい、母親の写真を視て、我が辛苦を甞め艱難を忍びながら定めない浮世に存生らえていたる、自分|一個の為而已でない事を想出し、我と我を叱りもし又励しもする事何時も何時も。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
作例 · 標準
明日の天気はまだ定めない。
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彼の態度は定めないため、本心が見えない。
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定めない未来に希望を見出すのは難しい。
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