何故か
なぜか
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somehow
文例 · 用例
何故かといふに、我等がもつと粗朴でないものであつたとしたら、かくも尨大な文献の前に、突然身を置いた我等として、その一冊一冊に取掛からうとするまへに、かくも尨大な文献の前に突如連れて来られたといふ我等の運命に就いて先づ考へようとしたであらう。
— 中原中也 『よもやまの話』 青空文庫
何故かというに、俳句の一般的特色として考えられる、あの枯淡とか、寂びとか、風流とかいう心境が、僕には甚だ遠いものであり、趣味的にも気質的にも、容易に馴染めなかったからである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
日本の歴史の恐怖時代といふべき、平家の末路から、鎌倉の執権政治にかけて、悲壮なる運命劇は、何故か東海道の河畔で演ぜられたのが多い、承久の乱に鎌倉に囚はれて、東下りの路すがら、菊川の西岸に宿つて、末路の哀歌を障子に書きつけた中御門中納言宗行卿もさうである。
— 小島烏水 『天竜川』 青空文庫
何故かって、タンクと海水との間の、彼女のボットムは、動脈硬化症にかかった患者のように、海水が飲料水の部分に浸透して来るからだった。
— 葉山嘉樹 『労働者の居ない船』 青空文庫
何故かなら会社で必要なのは、一分一厘違わず、スポッとその中へ発電所が嵌りさえすればいいのだったから。
— 葉山嘉樹 『坑夫の子』 青空文庫
米を食つて育つて居ながらかういふ事をいふのはすまないが、水田といふものゝ景色は何故か私には陰氣な不健康な感じを與へる。
— 寺田寅彦 『寫生紀行』 青空文庫
何故かと云えば、風のない国の家屋は大抵少しの風にも吹き飛ばされるように出来ているであろうし、冬の用意のない国の人は、雪が降れば凍えるに相違ないからである。
— 寺田寅彦 『津浪と人間』 青空文庫
ある学会で懸賞問題を出して答案を募ったが、その問題は「コップに水を一杯入れておいて更に徐々に砂糖を入れても水が溢れないのは何故か」というのであった。
— 寺田寅彦 『颱風雑俎』 青空文庫