三面鏡
さんめんきょう
名詞
標準
three-sided mirror
文例 · 用例
私は三面鏡の抽斗から、煉白粉をとりだすとマリの鼻を厚化粧してしまった。
— 吉行エイスケ 『スポールティフな娼婦』 青空文庫
奥の三面鏡にはたえまなく綺羅を着かざったブルジョワ婦人が、三面鏡があたえる美化された三つの姿態に惚れ惚れと見ほれてしまった。
— 吉行エイスケ 『女百貨店』 青空文庫
「一寸待ってね」 宮子は親しそうな口を利いて、出て行くと自分の部屋にはいり、三面鏡の前に坐って、化粧をなおしながら女中を呼んだ。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
一度は「ほんとに気がつきませんで……」といって、三面鏡の化粧台を店員たちに運ばせて、程よい光線の窓際に据えて行った。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
上って行くと、こぢんまりした一室が、居心地よく装飾され、スプリングの心地よいソファ・ベッドや、三面鏡や、簡単な衣裳箪笥が置かれていた。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
外出姿の綾子夫人は、三面鏡の前に腰かけて、粉を落さないように、もう一度近々と鏡に顔を寄せて、白粉をつけ直しながら、「ツル。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
漱石はこの小説で自己というものを苛酷な三面鏡のうちに照り出そうとした。
— 宮本百合子 『漱石の「行人」について』 青空文庫
部屋には人形や玩具や、小型の三面鏡、気取つたクション、小綺麗な茶箪笥などがちま/\と飾られて、晴代も可憐な其の愛の巣を、ちよつと好いなと思つたものだが、それよりも、時間になると大抵その男がやつて来て、サラダにビイルくらゐ取つて、帰りはいつも一緒なのが、笑へない光景だと思つた。
— 徳田秋声 『のらもの』 青空文庫
作例 · 標準
三面鏡を使えば、普段は見えない後頭部の髪の毛のハネも簡単にチェックできる。
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祖母の形見である婚礼家具の三面鏡は、今でも私の部屋で大切に使っている。
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舞台俳優は楽屋の三面鏡に向かい、時間をかけて入念に隈取りを描き込んでいった。
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