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渋民

しぶたみ
名詞
1
標準
文例 · 用例
十六日、朝いと早く暗き内に出で、沼宮内もつつと抜けて、一里ばかりにて足をいため、一寸余りの長さの「まめ」三個できければ、歩みにくきことこの上なけれど、休みもせず、ついに渋民の九丁ほど手前にて水飲み飯したため、涙ぐみて渋民に入りぬ。
幸田露伴 突貫紀行 青空文庫
岩手県の渋民村辺を描いているものに石川啄木の『天鵞絨』があります。
佐左木俊郎 文学に現れたる東北地方の地方色 青空文庫
両側百戸足らずの家並の、十が九までは古い茅葺勝で、屋根の上には百合や萱草や桔梗が生えた、昔の道中記にある渋民の宿場の跡がこれで、村人はたゞ町と呼んでゐる。
石川啄木 鳥影 青空文庫
好摩午後三時着の下り列車で着いて、俥だから線路伝ひの近道は取れず、態々本道を渋民の町へ廻つて来たものであらう。
石川啄木 鳥影 青空文庫
その手紙を届けるべく、智恵子は渋民に帰つた翌日の午前、何気なく加藤医院を訪づれたのであつた。
石川啄木 鳥影 青空文庫
吉野は病める智恵子と共に渋民を去つた。
石川啄木 鳥影 青空文庫
』 渋民村に秋風が見舞つた。
石川啄木 鳥影 青空文庫
渋民の小学校にありし頃よく用ひし事あり、丁子と云ふ名はよけれど、之を硯に擦るに、恰も軽石に踵の垢を磨く時の如き異様の音す。
石川啄木 閑天地 青空文庫