箱馬
はこうま
名詞
標準
文例 · 用例
出發の日が來て、私たちはうちの黒い箱馬車へ乘り込んだ。
— 太宰治 『思ひ出』 青空文庫
うちの人たちは馬車で行け、と言つたのだが、定紋のついて黒くてかてか光つたうちの箱馬車は、殿樣くさくて私にはいやだつたのである。
— 太宰治 『思ひ出』 青空文庫
――と、入口のそとに一台の一頭だての箱馬車がとまっていた。
— コナンドイル 『入院患者』 青空文庫
途中ベンティンク街からウェルベック街への丁字路を渡ろうとしたとき、いきなり二頭立ての箱馬車が猛然と突っ込んできて、ぱっと一瞬ぶつかりそうになった。
— THE FINAL PROBLEM 『最後の事件』 青空文庫
箱馬車はメアリルボーン街まで突き進んで、あっという間に見えなくなる。
— THE FINAL PROBLEM 『最後の事件』 青空文庫
すると待っていたブルーム馬車に、黒の外套に身を包んだ大柄の御者もいたので、私が乗り込むとすぐさま一頭立ての馬に鞭が振るわれ、箱馬車は走り出してヴィクトリア駅へと到着。
— THE FINAL PROBLEM 『最後の事件』 青空文庫
自動車が走る、箱馬車が通る、私が歩く。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
男は待ち耄の顔を箱馬車の中に入れて、空しく家へ帰って来た。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫