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手燭

てしょく異読 しゅしょく
名詞
1
標準
portable candlestick
文例 · 用例
――そこへ母が倉から手燭を持つて飛び出して来た。
中原中也 耕二のこと 青空文庫
蝋燭にホヤをはめた燭台や手燭もあったが、これは明るさが不充分なばかりでなく、何となく一時の間に合せの燈火だというような気がする。
寺田寅彦 石油ランプ 青空文庫
肩を揃へて、雛の繪に見る……袖を左右から重ねた中に、どちらの手だらう、手燭か、臺か、裸火の蝋燭を捧げて居た。
泉鏡太郎 霰ふる 青空文庫
」 此の二人は、母の父母で、同家に二階住居で、睦じく暮したが、民也のもの心を覺えて後、母に先だつて、前後して亡くなられた…… 其の人たちを、こゝにあるもののやうに、あらぬ跫音を考へて、咳を聞く耳には、人氣勢のない二階から、手燭して、する/\と壇を下りた二人の姿を、然まで可恐いとは思はなかつた。
泉鏡太郎 霰ふる 青空文庫
上※の被を引き上げて、手燭を翳して打見|遣り、「むむ可々。
泉鏡花 活人形 青空文庫
手燭に照して見廻わせば、地に帰しけん天に朝しけん、よもやよもやと思いたる下枝は消えてあらざりけり。
泉鏡花 活人形 青空文庫
あわれ銀平が悪智慧に欺むかれて、いそいそと先達して、婦人を寝ませおきたる室へ、手燭を取って案内せり。
泉鏡花 活人形 青空文庫
得三|手燭にてこの仕懸を見せ、「平常は鎖を下してお藤を入れておくが、今晩は貴下に差上げるので、開けたままだ。
泉鏡花 活人形 青空文庫
作例 · 標準
夜の茶会では、主人が手燭を持って客を茶室へと案内するのが習わしだ。
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古い屋敷の暗い廊下を、手燭の灯りを頼りに静かに歩いていった。
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手燭の火がゆらゆらと揺れ、壁に映る人影を怪しく巨大化させている。
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