羽掻き
はねがき
名詞
標準
文例 · 用例
いろいろな種類がこうして啼き立てたり、泳いだり、ぱたぱた羽掻きをやったりする眩しさは、その一羽ずつの美しい観賞を削いだばかりではなく、人間的な、どこかで出会ったある夜の群衆を思わせた。
— 室生犀星 『或る少女の死まで』 青空文庫
それを私と同じように童子の顔がさしのぞき、すばやい小鳥の羽掻きをながめていた。
— 室生犀星 『童子』 青空文庫
日はやや西に傾いて赤とんぼの羽がきらきらと光り、風なきに風あるがごとくふわふわと飛んでいる、老人は目をしばたたいてそれをながめている、見るともなしに見ている。
— 国木田独歩 『二老人』 青空文庫
庭におりて見ると杉の梢にも蜻蛉の羽がきら/\と光つて見えた。
— 長塚節 『隣室の客』 青空文庫
誠さんが捨てたとんぼや、せみが、もちで羽がきかなくなって、飛んでいけずに庭の地面に落ちていると、春子さんが見つけて、すぐに、げたをはいて庭へ出て、それを拾い上げました。
— 小川未明 『玉虫のおばさん』 青空文庫