植木市
うえきいち
名詞
標準
文例 · 用例
嵐の日などは、よくここが切れて、遠まわりしなければ帰れなかったのだが、この川を半分防岸工事をして、小鳥屋だの西洋洗濯屋だの麻雀荘と、もう次々に出来てしまって、この頃は夜々駅の横に植木市がたった。
— 林芙美子 『落合町山川記』 青空文庫
この植木市には時々見覚えの合歓の若木などが売りに出ている事がある。
— 林芙美子 『落合町山川記』 青空文庫
植木市と云っても本格的なものではなくてカアバイトの光と撒き水きりで美しく粧っている品物が多かった。
— 林芙美子 『落合町山川記』 青空文庫
昨日の散歩にて近巷に植木市の立つを知り、前に住みし人皆そこより購ひ來りしを知りぬ。
— 永井荷風 『荷風戰後日歴 第一』 青空文庫
」「ええ、お大師様のある処で、大きな植木市が立ちますよ。
— 小金井喜美子 『鴎外の思い出』 青空文庫
高篤三が北廓に材した随筆中、午の日の縁日に植木市を素見して歩く花魁が偶々鉢植の梨の木に梨の実の熟れてゐるのを見て朋輩を省み、「おやありのみの木だねえ」と云ふ小篇は殊に可憐である。
— 正岡容 『異版 浅草燈籠』 青空文庫
最後は薬研堀の不動、植木市というほど盆栽の陳列、初春の床飾り、松竹梅に福寿草、当時は篠づくりの梅が流行で飛ぶように売れた。
— 山本笑月 『明治世相百話』 青空文庫