耳寄り
みみより
形容動詞
標準
文例 · 用例
その氷河で思い出したが、私が桑港にいるとき、一九二四年九月十八日の夕、新聞の号外売りが、声高く「ラッセン火山大爆裂、シャスタ氷河大融解」と、大の字|尽くしで呼んでいるので、耳寄りに思って買って見ると、いかにもシャスタ山の、氷河融解、大洪水来と、拳大の活字で見出しがついている。
— 小島烏水 『火と氷のシャスタ山』 青空文庫
私に取って此のくらい耳寄りな話はありません。
— 岡本かの子 『褐色の求道』 青空文庫
首のない男、これは耳寄りなと佐助が膝を乗り出すと、無敵は、「それがしの話を聴いて、けっしてお嗤いめさるな!
— 織田作之助 『猿飛佐助』 青空文庫
落葉といふものが農民にとつてこれほどのものであらうとは、あの都會にゐて駿介は一度も思ひ出して見たこともなかつた、彼が困つてゐると、丁度その時耳寄りな話を持つて來てくれた人があつた。
— 島木健作 『生活の探求』 青空文庫
それにはいろいろ耳寄りなことが書いてある。
— 島木健作 『癩』 青空文庫
』 ってな訳でしてね、わしが耳寄りな話だと思ったのも無理ないことでしょう。
— THE RED-HEADED LEAGUE 『赤毛連盟』 青空文庫
それは耳寄りな……どげな疵じゃ」「バクチで御座います」「ナニ……博奕……」 松倉十内は自分の耳を疑うように膝を乗出した。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
同時に、その享楽団の団長は一人の私立高女の上級生で、その団長の指揮に依ってその団員は盛に享楽事業を拡張しているという噂が、どことなく耳寄りの人に耳寄って来た。
— 夢野久作 『東京人の堕落時代』 青空文庫