戯作本
げさくぼん
名詞
標準
文例 · 用例
況してや女わらべは草双紙を読むぐらゐで、此の草双紙や戯作本は堅木の家では遠ざけてゐたから、四民の上に位する堂々たる武士の家に書物が一冊も無いのは少しも珍らしく無かつた。
— 内田魯庵 『家庭の読書室』 青空文庫
文章は句読なしの総仮名で、頗る読み難いことは普通の草双紙の通りであるが、然し絵といい文章といい、よくも咀嚼して日本流或は寧ろ戯作本流にしたものだと思う。
— 桑木厳翼 『春水と三馬』 青空文庫
彼は鄙猥なる戯作本を禁じて、その著作者を罪せり。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
なるほど、延享三年版の戯作本に、花筏巌流島というのが出ている。
— 吉川英治 『随筆 宮本武蔵』 青空文庫
それから、明治以前に版になっているもので、伝記としての参照の価値のない戯作本を省いても、武蔵に関する記事のある書は伝写本を入れると四、五十種ぐらいすぐ数えられる。
— 吉川英治 『随筆 宮本武蔵』 青空文庫