尾錠
びじょう
名詞
標準
buckle
文例 · 用例
給料を一文も費わないばかりか、営庭の掃除の時に見付けた尾錠や釦を拾い溜めては、そんなものをなくして困っている同僚に一個一銭|宛で売りつけて貯金をする。
— 夢野久作 『いなか、の、じけん』 青空文庫
十五の時に、袴をひもで締める代わりに尾錠で締めるくふうをして、一時女学生界の流行を風靡したのも彼女である。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
古代紫の紬地の着物に、カシミヤの袴を裾みじかにはいて、その袴は以前葉子が発明した例の尾錠どめになっていた。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
』そう言うと彼は、さっそく例のスコットランド式の着物をヨーロッパ風の洋服に著換えて、太鼓腹をギュッと尾錠でしめつけ、オーデコロンをふりかけて、防寒用の縁無帽を手にとると、書類を小腋にかかえて、売買登記をすませるために民事裁判所をさして出かけた。
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
それは、あの悪鬼の神謀――つまり、水が氷に変る際の、容積の膨脹を利用して、鍵金の尾錠を下から押し上げたからである。
— 小栗虫太郎 『潜航艇「鷹の城」』 青空文庫
貴方は三伝が、いったいどこにいるって云うのよ」「たぶん、成戸がいる、お悦の部屋だと思うがね」 しかしその部屋は、昨夜と同じようにかたく尾錠が下されている。
— 小栗虫太郎 『地虫』 青空文庫
それも、鍵を鍵穴に入れ放したとみえて、合鍵では、尾錠が揺ごうともしない。
— 小栗虫太郎 『地虫』 青空文庫
それで、栓がだんだんに持ち上がっていって、尾錠の梃子を下から押し上げる。
— 小栗虫太郎 『地虫』 青空文庫
作例 · 標準
ベルトの尾錠が緩んでいたので、きつく締め直した。
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アンティークのバッグには、精巧な細工が施された真鍮の尾錠が付いていた。
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このズボンの尾錠は、デザイン性が高く、ファッションのアクセントになっている。
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