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荒い波

あらいなみ
表現名詞
1
標準
rough waves
文例 · 用例
それは、余り世間の荒い波風に当らなかったか弱い、あるいは生一本な処女が、家庭を持ってその主婦となり、周囲の煩瑣な事件や境遇にひどくいたぶられた時、それに呼応して起った心内の愛欲苦悶が素直にはけ口を得ずして鬱屈し、これに加えて肉体的の過労や病気がますますヒステリーを引き起す助縁となります。
岡本かの子 仏教人生読本 青空文庫
府下の同業者なども、これまで幾度かあった不景気騒ぎには、さいわいにその荒波に触るるの厄をまぬがれてきたのだが、去年という大厄年の猛烈な不景気には、もはやその荒い波を浴びない者はなかった。
伊藤左千夫 去年 青空文庫
娘のそうした芸をただ荒い波の音が合奏してくるばかりの所へ置きますことは私として悲しいことに違いございませんが、不快なことのあったりいたします節にはそれを聞いて心の慰めにいたすこともございます」 音楽通の自信があるような入道の言葉を、源氏はおもしろく思って、今度は十三絃を入道に与えて弾かせた。
明石 源氏物語 青空文庫
この渡合の狭いところは、鹿が泳いで渡るといふことだが、それにしてもこの荒い波を如何にして渡つて行くであらうかなどゝ想像した。
田山録弥 旅から帰つて 青空文庫
元は小学校の先生であった本庄さんは、知りあった頃は作家同盟の一員で、その文学の団体がやがて解体する前後には、荒い波を身にうけていた一人であった。
――本庄陸男氏のこと―― 作家の死 青空文庫
時が経てば帰還後の生活の荒い波で、せっかくあざやかだった記憶が散乱してしまっては残念です。
宮本百合子 結論をいそがないで 青空文庫
この荒い波は、直接間接文学に影響を与えずにいなかった。
宮本百合子 五〇年代の文学とそこにある問題 青空文庫
第一は用心ぶかくプロレタリア文学運動の荒い波をよけて、いわゆる「純文学」にたてこもってきた婦人作家の大部分が、この時期に、それぞれ一定の文学的完成をしめすようになったということである。
宮本百合子 婦人作家 青空文庫
作例 · 標準
私は毎日荒い波について考えている。
荒い波という言葉は日本語で重要だ。
彼は荒い波の意味を理解している。
この文には荒い波が含まれている。