氷刃
ひょうじん
名詞
標準
sharp, glistening sword
文例 · 用例
」 無言のうちに、しずかに鞘走らせた武蔵太郎を、栄三郎はっと振りかぶったと見るまに、泣くような気合いの声とともに、氷刃、殺風を生じて、突!
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
根岸兎角は、師の諸岡一羽のもとを逐電して、はじめ相州小田原に出たのだが、この兎角、伝うるところによれば、丈高く髪は山伏のごとく、眼に角あり、そのものすごいこと氷刃のよう――つねに魔法をつかい、人呼んで天狗の変化といい、夜の臥所を見た者はなかった。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
やにわに黒いものが躍りでたかと思うと、氷刃一閃――三郎のどこへくいこんだのか、そのままかれは土を舐めて、代りにそこに立っているのは、血線あざやかな武蔵太郎を引っさげた諏訪栄三郎であった。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
また彼の空いている右手には、氷刃のような白い裸の刀が、歩くたびに、ぎらぎら光った。
— 吉川英治 『八寒道中』 青空文庫
冷侮、氷刃のごときものだ。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
七本松の黒々とわだかまった闇の蔭にシーッと息をこらしているかのような氷刃の鋭気。
— 木曾の巻 『鳴門秘帖』 青空文庫
もう最前の場所からこの平地までの間には、弦之丞の烈刀にあたって血みどろになったものが、少なくも八、九名はのた打っている筈だが、残余の氷刃が一ヵ所に晃々と集立すると、いっこう人数が減ったとはみえない。
— 木曾の巻 『鳴門秘帖』 青空文庫
作例 · 標準
月明かりの下で、抜き放たれた氷刃が冷たく輝いている。
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その剣客の腰には、一振りで岩をも断つという氷刃が差されていた。
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刺客の構える氷刃が喉元に突きつけられ、彼は死を覚悟した。
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