来記
らいき
名詞
標準
文例 · 用例
それから引続いて『五人女』『一代女』『一代男』次に『武道伝来記』『武家義理物語』『置土産』という順序で、ごくざっと一と通りは読んでしまった。
— 寺田寅彦 『西鶴と科学』 青空文庫
また『武道伝来記』には、ある武士が人魚を射とめたというのを意地悪の男がそれを偽りだという。
— 寺田寅彦 『西鶴と科学』 青空文庫
『桜陰比事』で偽山伏を暴露し埋仏詐偽の品玉を明かし、『一代男』中の「命捨ての光物」では火の玉の正体を現わし、『武道伝来記』の一と三では鹿嶋の神託の嘘八百を笑っている。
— 寺田寅彦 『西鶴と科学』 青空文庫
『武道伝来記』に列挙された仇討物語のどれを見ても、マテリアリストの眼から見た武士|気質の不合理と矛盾の忌憚なき描写と見られないものはない。
— 寺田寅彦 『西鶴と科学』 青空文庫
例えば、瑣末な例であるが『武道伝来記』一の四に、女に変装させて送り出す際に「風俗を使やくの女に作り、真紅の網袋に葉付の蜜柑を入」れて持たせる記事がある。
— 寺田寅彦 『西鶴と科学』 青空文庫
航海の未来 近頃英国の製鉄所で所長のサー・ヒュー・ベル氏が愉快な未来記めいた演説をやった。
— 寺田寅彦 『話の種』 青空文庫
更に、もう一つ指摘するならば、一九三〇年頃より「日米若し戦はゞ」とか「米国恐るゝに足らず」とか云った日米戦争未来記が市場に洪水している如く、日露戦争前にあっては、日露戦争未来記が簇出して、いやが上にも敵愾心をあおり立てゝいたことである。
— 黒島傳治 『明治の戦争文学』 青空文庫
ずっと前にアインシュタインが来朝したときのことをいろいろ思い出す中に一つあまり従来記録されていないと思うきわめて興味ある現象がある。
— 寺田寅彦 『柿の種』 青空文庫