仏体
ぶったい
名詞
標準
文例 · 用例
が、遠くの掛軸を指し、高い処の仏体を示すのは、とにかく、目前に近々と拝まるる、観音勢至の金像を説明すると言って、御目、眉の前へ、今にも触れそうに、ビシャビシャと竹の尖を振うのは勿体ない。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
五年勤労に酬いるのに、何か記念の品をと望まれて、悟も徳もなくていながら、ただ仏体を建てるのが、おもしろい、工合のいい感じがするで、石地蔵を願いました。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
しかしこれは、工人の器量を試みようとして、棚の壇に飾った仏体に対して試に聞いたのではない。
— 泉鏡花 『夫人利生記』 青空文庫
」「…………」「霊験ある仏体かなんぞか。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫
一つは京都の博物館にある婆藪仙人と今一つは法隆寺の宝蔵にゐる何とか言つた仏体だ。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
」と賞立てた事のある仏体だ。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
去る程にその折ふし、筑前太宰府、観世音寺の仏体奉修の為め、京師より罷下り候ひし、勝空となん呼ばるゝ客僧あり。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
どうしたものであろうか……なぞと、様々に思わぬでは御座いませんでしたが、それにしても、ちっと腑に落ちかねるところもあるようで、空恐ろしい気持ちも致しましたので、真逆に御本尊の仏体を破って内部を見るような者もあるまいと思い思い、そのままに致しておりました。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫