覧記
らんき
名詞
標準
文例 · 用例
歌舞伎座の一夕の観覧記がつい不平のノートのようになってしまったようであるが、それならちっともおもしろくなかったのかと聞かれればやはりおもしろかったと答えるのである。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
パウサニアスの『希臘廻覧記』五巻二七章に曰く、オリンピア廟へフォルミス・メナリウスが献納した、二つの鍮金製の牝馬像のその一に術士が魔力を附けた。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
こは三都をはじめ六十余州の名所霊蹟巡覧記ともいふべき仕組なれど作者の知らぬ処を善きほどに書きなしたる者なれば実際を写し出さぬは勿論、驚くべき誤も多かるが如し。
— 正岡子規 『墨汁一滴』 青空文庫
殊に「真澄遊覧記を読む」の章の如きは、かの「なもみはげたか」の妖怪の百数十年前の状態を復元する事に、主力を集めてゐられます。
— 折口信夫 『翁の発生』 青空文庫
柳田先生が、三河の菅江真澄の書いた真澄遊覧記につけてお書きになつた序文の中で、どうも左手で背中をさぐつてゐるやうな気がする、と言つてゐられるが、表現が大変不確実だから頼りない処があります。
— 折口信夫 『国語と民俗学』 青空文庫
四十五 白骨の温泉の一室で、池田良斎と、北原賢次とが、「真澄遊覧記」というのを校訂していると、「北原さん、お客様でございます」「え!
— 年魚市の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
真澄遊覧記|美香弊乃誉路臂によるに、山間の狩猟者たるマタギには山辞という一種特別の言語があって、その中には「蝦夷詞もいと多し」と書いてある。
— 喜田貞吉 『「ケット」と「マット」』 青空文庫
蔵書の中から『真澄遊覧記』を借り出して、ところどころ拾い読みした。
— 喜田貞吉 『春雪の出羽路の三日』 青空文庫