物色
ぶっしょく
名詞動詞-サ変動詞-他動詞頻度ランク #13967 · 青空 469 例
標準
looking for (a suitable thing or person)
文例 · 用例
竹村君は前屈みになって硝子箱の中に並べたまじょりか皿をあれかこれかと物色しているが、頭の上の瓦斯の光は薄汚い鼠色の襟巻を隠す所もなく照らしている。
— 寺田寅彦 『まじょりか皿』 青空文庫
この頃になって、自分に親しかった、そうして自分の生涯に決定的な影響を及ぼしたと考えらるるような旧師や旧友がだんだんに亡くなって行く、その追憶の余勢は自然に昔へ昔へと遡って幼時の環境の中から馴染の顔を物色するようになる。
— 寺田寅彦 『重兵衛さんの一家』 青空文庫
帰ってから現在の東京の地図を出して上根岸の部分を物色したが、図が不正確なせいか鶯横町も分らないし、子規自筆地図にある二つの袋町も見えない。
— 寺田寅彦 『子規自筆の根岸地図』 青空文庫
その辺の農家の石垣は、氷河の推し流した堆石を使ったりしているのが、私たち富士山で、万年雪を物色したり、日本アルプスで、「カアル」の痕を、氷河時代の遺蹟か否かと、論じ合ったりしている手合いに、いかに珍しかったろうか。
— 小島烏水 『火と氷のシャスタ山』 青空文庫
この難儀な迷惑な証人の役目を負わせるための適任者は、別に物色するまでもなく例の夕刊嬢において見出されるのである。
— 寺田寅彦 『初冬の日記から』 青空文庫
ありとあらゆる可能な態度のヴァリアチオンが列挙してあるので、それらの各種の代表者を現代の吾々の周囲から物色するとすぐにそれぞれの標本が見付かる、そうして最後に自分自身がやはりそのうちのどれかのタイプに属することを発見して苦笑する人が多いであろう。
— 寺田寅彦 『徒然草の鑑賞』 青空文庫
自分が他の種々の点で優れたと思う画家の中でも色彩の独創的な事において同君と比肩すべき人を物色するのは甚だ困難である。
— 寺田寅彦 『津田青楓君の画と南画の芸術的価値』 青空文庫
その度ごとに本屋の書架から手頃らしいと思われる註釈本を物色しては買って来て読みかけるのであるが、第一本文が無闇に六かしい上にその註釈なるものが、どれも大抵は何となく黴臭い雰囲気の中を手捜りで連れて行かれるような感じのするものであった。
— 寺田寅彦 『変った話』 青空文庫
作例 · 標準
刑事たちは犯人の逃走経路になりそうな空き家を片端から物色し始めた。
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妻はデパートの特設会場で、お歳暮に手頃な品を熱心に物色している。
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彼は古本屋の棚を端から物色して、ずっと探していた絶版本をついに見つけ出した。
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