雲間
くもま
名詞
標準
rift between clouds
文例 · 用例
ある日「富士が見えますよ」と、隣の机から呼びかけられて、西日さす銀覆輪の雲間から、この山を見た、それが今まで、雨や、どんよりした花曇りに妨げられて、逢いたくて逢えない顔であった。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
天の一方には弦月が雲間から寒い光を投げて直下の海面に一抹の真珠光を漾わしていた。
— 寺田寅彦 『札幌まで』 青空文庫
太陽が雲間からにこにこかがやきだした。
— 黒島伝治 『渦巻ける烏の群』 青空文庫
國府津で下りた時は日光雲間を洩れて、新緑の山も、野も、林も、眼さむるばかり輝いて來た。
— 国木田独歩 『湯ヶ原より』 青空文庫
九月七日――「昨日も今日も南風強く吹き雲を送りつ雲を払いつ、雨降りみ降らずみ、日光雲間をもるるとき林影一時に煌めく、――」 これが今の武蔵野の秋の初めである。
— 国木田独歩 『武蔵野』 青空文庫
あわあわしい白ら雲が空ら一面に棚引くかと思うと、フトまたあちこち瞬く間雲切れがして、むりに押し分けたような雲間から澄みて怜悧し気にみえる人の眼のごとくに朗らかに晴れた蒼空がのぞかれた。
— 国木田独歩 『武蔵野』 青空文庫
稻妻もしなくなつた大空は、雲間に星を連ねて重々しく西に動きながら、地平線から私の頭の上まで擴がつてゐた。
— 有島武郎 『小さき影』 青空文庫
昨夜の雨に甲板は流るるばかり濡れたれば、乗客の多分は室内に籠りたりしが、やがて日光の雲間を漏れて、今は名残無く乾きたるにぞ、蟄息したりし乗客|等は、先を争いて甲板に顕れたる。
— 泉鏡花 『取舵』 青空文庫
作例 · 標準
激しい雨が止み、雲間から差し込む一筋の光が街を明るく照らした。
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雲間から時折顔を出す月を頼りに、夜の山道を慎重に歩き続けた。
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飛行機の窓から、雲間に広がる青い海と島々のコントラストを眺めていた。
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