珍書
ちんしょ
名詞
標準
rare book
文例 · 用例
この異彩ある珍書は著者、解説者、装幀意匠者、製紙工、染織工、印刷工、製本工の共同制作によってできあがった一つの総合芸術品としても愛書家の秘蔵に値するものであろう。
— 寺田寅彦 『小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」』 青空文庫
巨万の財産を死蔵して、珍書画の蒐集に没頭していた故伯爵が四五年前に肺病で死ぬと間もなく未亡人は、旧邸宅の大部分を取毀して貸家を建てて、元銀行員の差配を置いた。
— 夢野久作 『けむりを吐かぬ煙突』 青空文庫
偶然己とこの男とが同じ珍書を捜してゐたのである。
— THE MURDERS IN THE RUE MORGUE 『病院横町の殺人犯』 青空文庫
彼は、その珍書を皆の前で披露するときの、得意な心持を考えた。
— 菊池寛 『蘭学事始』 青空文庫
今日の参会にこの珍書を持っている者は自分一人だと思うと、良沢に対するそうした寂しさもすぐ消えてしまった。
— 菊池寛 『蘭学事始』 青空文庫
祖父の書架を飾った古い蘭書の黒皮表紙や廣重や北齋乃至草艸紙の見かへしの澁い手觸り、黄表紙、雨月物語、その他樣々の稗史、物語、探偵奇談、佛蘭西革命小説、經國美談、三國志、西遊記等の珍書は羅曼的な兒童の燃えたつ憧憬の情を嗾かして遂にはかの嚴格なる禁斷を犯かさしむるに到つた。
— 北原白秋 『思ひ出 抒情小曲集』 青空文庫
祖父の書架を飾つた古い蘭書の黒皮表紙や廣重や北齋乃至草艸紙の見かへしの澁い手觸り、黄表紙、雨月物語、その他樣々の稗史、物語、探偵奇談、佛蘭西革命小説、經國美談、三國志、西遊記等の珍書は羅曼的な兒童の燃えたつ憧憬の情を嗾かして遂にはかの嚴格なる禁斷を犯かさしむるに到つた。
— 抒情小曲集 『思ひ出』 青空文庫
珍書10・20(夕) コロムビア大学のブランダー・マシウス教授が、ある時宴会の席上で一つの難しい問題を持出した。
— 大正六(一九一七)年 『茶話』 青空文庫
作例 · 標準
古書店で、彼は偶然にも、滅多にお目にかかれない珍書(ちんしょ)を見つけた。
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「この図書館の特別書庫には、歴史的価値の高い珍書が多数収蔵されています。」と、司書が案内してくれた。
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彼は、貴重な珍書を求めて、世界中のオークションを巡っている。
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