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農閑

のうかん
名詞
1
標準
文例 · 用例
三月から、五六月まで、農閑期を利用して鰊場稼ぎをする百姓たちにとっては、その際の前借金が、年末金融の唯一最大のものであった。
島木健作 鰊漁場 青空文庫
六助は隣村の、やはり農閑期を利用して毎年鰊場かせぎをしていた百姓だった。
島木健作 鰊漁場 青空文庫
これは農閑期を利用し國道、縣道、村道の何れを問はず、あらゆる道路の修繕を引き受けてやるもので、川のバラスや砂の權利を持つことが出來、必要な時には村有林の木を伐り出す自由を持つことが出來るが、元來が奉仕的な仕事であるから、勞働に對する報酬は殆どなかつた。
島木健作 續生活の探求 青空文庫
伝平は仕方なく、そのまま日傭などを続けていたが、十八の歳の早春の、農閑期の間に、彼は突然いなくなってしまった。
佐左木俊郎 青空文庫
馬の爪切り刀などまで買い求めて、農閑のおりなど、部落の馬小屋を廻って爪を切ってやったりするからであった。
佐左木俊郎 青空文庫
農閑期といふものもある。
島崎藤村 桃の雫 青空文庫
収穫前の一寸した農閑期を覗って稼ぎに出て来て、雪の来る少し前に斯うして帰ってゆくのだという。
若山牧水 みなかみ紀行 青空文庫
今は収穫前の農閑期だのに、清江はもう冬の準備の漬物に手をかけたり、醤油を作る用意の大豆を大鍋で煎ったり、そうかと思うと草刈り、畠に肥料をやり、広い家中の拭き掃除をし、食事の用意、一家のものの溜った洗濯物、それに夜は遅くまで修繕物だ。
――木人夜穿靴去、石女暁冠帽帰(指月禅師) 夜の靴 青空文庫