蟄伏
ちっぷく
名詞動詞-サ変
標準
hibernation
文例 · 用例
一時殆んど定形詩派は蟄伏されてしまつた。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
記には、脚気を病んで居て、毎事|朦島|郡の葦津江、今の蘆谷といふところに蟄伏したが、猶危険が身に逼るので、妻子を船に乗せて広河の江に泛べ、おのれは要害のよい陸閉といふところに籠つた。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
春は草木の花を開かしめ芽を抽かしめ、禽獸蟲魚をして、其の蟄伏の状態よりして、活動の状態に移らしめる。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
三昼夜麻畑の中に蟄伏して、一たびその身に会せんため、一|粒の飯をだに口にせで、かえりて湿虫の餌となれる、意中の人の窮苦には、泰山といえども動かで止むべき、お通は転倒したるなり。
— 泉鏡花 『琵琶伝』 青空文庫
春は草木の花を開かせ芽を抽かせ、動物をその蟄伏の状態から活動の状態に移す。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
朝鮮でも野鼠殖えて草を荒らす予防に、正月上子の日その蟄伏した処を焼いて野草の繁茂を謀ったので、支那で一月七日に家鼠を饗するを虫焼きと呼ぶも、本この日野鼠を焼き立てる行事があった遺風だろう。
— 鼠に関する民俗と信念 『十二支考』 青空文庫
湖水の西の淵には九つの頭を有する悪龍が棲んでいて、土地の少女を其の生贄として取り啖っていたが、満巻上人の神呪によってさすがの悪龍も永く蟄伏し、少女の生贄に代えて赤飯を供えることになった。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
若し「時をまたず、人工にて無理に発動」せしむるときは、毒は「旧に依て蟄伏」する。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
作例 · 標準
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