見附
みつけ
名詞
標準
文例 · 用例
そこで必要の場合に応じ、吾人はこれ等の索引から、一つの戸棚を見附けて抽き出すのである。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
四谷見附まで来たら、しらじらと夜が明けはじめた。
— 太宰治 『正義と微笑』 青空文庫
それは美しい秋晴の日であったが、ちょうど招魂社の祭礼か何かの当日で、牛込見附のあたりも人出が多く、何となしにうららかに賑わっていた。
— 寺田寅彦 『雑記(1)』 青空文庫
それでこの間この書物を某書店の棚に並んだ赤表紙の叢書の中に見附けた時は、大いに嬉しかった。
— 寺田寅彦 『鸚鵡のイズム』 青空文庫
そういう人はなかなかそう容易く見附かるものではない。
— 寺田寅彦 『教育映画について』 青空文庫
と、私はその二階の病室の右手から三番目の窓に凭つて、同じやうに庭を眺めてゐる若い女をふと見附けたのであつた。
— 南部修太郎 『病院の窓』 青空文庫
空は午後の蒸暑さを語るやうにどんより曇つてゐたが、朝の食事を濟して窓際へ凭つてみると、私の向うの、青白い顏の女の病室の窓から暗い顏で庭を見降ろしてゐるその夫の姿を珍らしく見附けた。
— 南部修太郎 『病院の窓』 青空文庫
そして「起きてゐるのは己達と君だけだよ……」と云はんばかりのふざけた表情で、下等な亨樂の相棒を見附け出したやうに揃つて私の方を振り返つた。
— 南部修太郎 『女盗』 青空文庫