差す手
さすて
名詞
標準
文例 · 用例
が、十日もすると、お駒ちゃんの差す手抜く手がすっかり板についてきて、そのたっぷりしたからだで、見事な線をつくり出すようになった。
— 林不忘 『巷説享保図絵』 青空文庫
花見|手拭を襟に卷いて、早くも散り始めた櫻吹雪の中で、差す手、引く手、いとも鮮かに踊るお仙の十八姿が、全山の見物を、夢中にさしたのも無理のないことでした。
— 花嫁の幻想 『錢形平次捕物控』 青空文庫
遠くなり近くなる踊りの輪の具合で、それは十七八とも二十歳近いとも見えましたが、すぐれて高い背も美しく、差す手、引く手、返す肩、捻る腰、すべての線の躍動する見事さ、雲を踏むかと、足取りの軽さ。
— 暴君の死 『奇談クラブ〔戦後版〕』 青空文庫