紗のよう
しゃのよう
表現形容動詞
標準
gauzy
文例 · 用例
彼の顔は光沢のない更紗のように曇っていた。
— 吉行エイスケ 『地図に出てくる男女』 青空文庫
アスパラガスの紗のような葉だけはまだ一部分濃い緑を保って立っている。
— 寺田寅彦 『病室の花』 青空文庫
空は、西の屋根瓦の並びの上に、ひと幅日没後の青みを置き残しただけで、満天は、紗のような黒味の奥に浅い紺碧のいろを湛え、夏の星が、強いて在所を見つけようとすると却って判らなくなる程かすかに瞬き始めている。
— 岡本かの子 『蝙蝠』 青空文庫
その大切な乳をかくす古手拭は、膚に合った綺麗好きで、腰のも一所に、ただ洗いただ洗いするんですから、油旱の炎熱で、銀粉のようににじむ汗に、ちらちらと紗のように靡きました。
— 泉鏡花 『木の子説法』 青空文庫
だが、机の上の山積の書物にも書架の書物にも、紗のような薄い布が掛けてあって、書物の題名は殆ど読み分けられなかった。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
けれども、塗柄を受けた服紗のようなものは、紗綾か、緞子か、濃い紫をその細工ものに縫込んだ。
— 泉鏡花 『神鷺之巻』 青空文庫
障子を開けひろげた座敷から木の茂みや花の梢を越して、町の灯あかりが薄い生臙脂いろに晩春の闇の空をほのかに染め上げ、その紗のような灯あかりに透けて、上野の丘の影が眠る鯨のように横わる。
— 岡本かの子 『高原の太陽』 青空文庫
それに犬の男根のような若芽の護謨苗や、浅緑の三尺バナナや、青くて柔かな豆の葉や、深い緑のトマトの葉、褐色の鳳梨やが、朱紅色の土の上に、まるで印度更紗のように、いやそれよりも生々しい極彩色の絵模様として綴られてあった。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
作例 · 標準
彼女の薄いチュールスカートは、紗のようで、歩くたびに軽やかに揺れた。
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夏の着物には、絽や紗の生地が使われ、涼しげな印象を与える。
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「このストール、紗のようで軽やかで、夏にぴったりね」と、彼女は満足そうに言った。
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