手編
てあみ
名詞
標準
文例 · 用例
牧師が犬に要心しなければならないのは、親切な女房がはかせてくれた手編の靴下を咬まれない様にすることである。
— 大正十四(一九二五)年 『茶話』 青空文庫
寺男までが南京織の夏ズボンと、縞目のある手編のチョツキを新調しをる。
— VECHERA NA HUTORE BLIZ DIKANIKI 『ディカーニカ近郷夜話 後篇』 青空文庫
毛糸の手編靴下をはいた弟が二人、「軍艦・軍艦・グンカノヘー。
— 宮本百合子 『百銭』 青空文庫
秋が深まってから、乙女は手編の毛糸マントをミツ子に送ってやった。
— 宮本百合子 『小祝の一家』 青空文庫
ネ」 そう云いながら一緒に行って帰って来た満子が、手編のベレ帽をとって、外套のまま坐った膝におき、寒さで赧くなった手の先を火鉢に出した。
— 宮本百合子 『鏡餅』 青空文庫
往來であふ日華洋行の娘は、手編らしいオールド・ローズの長い毛糸の肩かけをしてゐた。
— 水上滝太郎 『大阪の宿』 青空文庫
乳児の哺育からはじめて、普通学科の教育、十四歳に達すると手編レースの製作を手職として授ける段取りを説明する。
— 岸田國士 『従軍五十日』 青空文庫
女房の手編みで甚だくたびれたセーターだが、二十円なら安かろう」 娘も承諾して、野村のぬいだセーターを片腕にくるくるまきつけて戻っていった。
— 坂口安吾 『桂馬の幻想』 青空文庫