槍揮
やり揮
名詞
標準
文例 · 用例
ひとみぎり地平のはてを大象の群御しながら槍揮ふ土人が昼の水かひも終へしか、消ゆる後姿に代れる列はこは如何に殖民兵の黒奴らが喘ぎ曳き来る真黒なる火薬の車輌掲ぐるは危嶮の旗の朱の光絶えず饑ゑたる心臓の呻くに似たり。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
されば汝の戰車又戰馬は汝御し進め、向ひて來る強敵を鋭槍揮ひ我受けむ、』しか曰ひ二將、雜色に塗りし戰車に身を乘せつ、熱情燃えて駿足をヂオメーデース目がけ驅る。
— ILIAS 『イーリアス』 青空文庫
その中にしてヘクトール、戰車の上に槍揮ひ若き戰士の隊列を荒して偉功立て續く。
— ILIAS 『イーリアス』 青空文庫
かかる計慮にアカイアの船に向ひてクロニオーン、すでに自ら勇みたるプリアミデース・ヘクト,ルを 605驅れば、恰も槍揮ふアレース又は、深林を炎々として燒き拂ふ猛火の如く暴れ狂ふ、見よ口角に泡を噴き、双の眼は爛々と其恐ろしき眉の下、燃えて戰ふヘクト,ルの頭甲を飾る冠毛は凄く額上打ち振ふ。
— ILIAS 『イーリアス』 青空文庫
さもあれ敵を散らせども討ち取ることは難かりき、聖き車臺にたゞひとり立ちてひとしく槍揮ひ、ひとしく速き馬を驅る――此事彼は遂げがたし。
— ILIAS 『イーリアス』 青空文庫
そを外にして勝れたる武具を借るべき者知らず、テラモーンの子アイアスの盾ただ一つあるばかり、さはれ彼今先鋒の間にありて槍揮ひ、パトロクロスの屍を衞るがために戰へり。
— ILIAS 『イーリアス』 青空文庫
160アイネーアース眞先に大喝なして進み出で、その堅牢の甲の上、冠毛すごく振り立てつ、大盾、胸の前につけ手に青銅の槍揮ふ。
— ILIAS 『イーリアス』 青空文庫
255青銅採りて目のあたり戰ふ前に脅喝の、言葉を以て汝わが勇を攘ふを得べからず、いざ速に槍揮ひ互に技倆試めし見む。
— ILIAS 『イーリアス』 青空文庫