主人顔
しゅじんがお
名詞
標準
propriety air
文例 · 用例
玄竜はいつも田中のいない頃を見計って彼女を訪ねて来ては、田中のどてらに着替えいかにも主人顔で机に頑張っていて、当の彼が帰れば恰でお客でも迎えるような調子でこれは珍しいね等と云っていたという話だった。
— 金史良 『天馬』 青空文庫
在世中はだれもその存在を知らなんだ夫人の法事を、薫がこんなにまで丁寧に営むことによって、どんな婦人であったのかと驚いて思ってみる人たちも多かったが、常陸守が来ていて、はばかりもなく法会の主人顔に事を扱っているのをいぶかしくだれも見た。
— 蜻蛉 『源氏物語』 青空文庫
爺さんがひと晩泊りの出張で留守をしている時など、主人顔で上りこんで、金庫をいじくったり、箪笥の中をのぞきこんだりして、「へえ、お形見がこないと思ったら空っぽなんだものねえ」と下唇を突き出して厭味な笑いようをしたという。
— 矢田津世子 『神楽坂』 青空文庫
春の終りでありましたが、欧洲などとは事変り、熱帯国でありますから、日光は熱く風は無くそれに沙漠でありますから、泉もなければ川も無くたまたま緑地はありましても、そこには恐ろしい獅子や毒蛇が主人顔をして住んで居るので近寄ることが出来ませんでした。
— スタンレー探検日記 『沙漠の歌』 青空文庫
皆が林と影でそっと意を通じていること、林が主人顔に振舞っていること、それが松井の鋭い神経に触れたのである。
— 豊島与志雄 『球突場の一隅』 青空文庫
それだけなら何でもありませんが、家の中には一年前から二た組の異分子が入り込み、いずれも主人顔で奉公人を使い廻しているのでした。
— 一枚の文銭 『銭形平次捕物控』 青空文庫
兵馬は炉辺にいて、焚火にあたりながら、入れかわり立ちかわる人、といっても、そう多くの数ではないが、それをとらえて自分が主人顔に話をしてみる。
— みちりやの巻 『大菩薩峠』 青空文庫
(まだ幾人もの郎党をお持ちにならなければならないのに、三百七十石のうち、てまえ一人がその三分の一も戴いてしまっては) と、覚兵衛はひどく迷惑がったが、虎之助は、(いや、その十倍も百倍も与えなければ、おまえほどの男前の者に、主人顔はできない。
— 第七分冊 『新書太閤記』 青空文庫
作例 · 標準
彼は、あたかも家長(主人顔)であるかのように、皆に指示を出し始めた。
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威張った主人顔で部下に命令する姿は、あまり見られたものではない。
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「そんな主人顔しないで、みんなで協力して進めようよ」とチームリーダーは提案した。
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