毛桃
けもも
名詞
標準
文例 · 用例
わが宿の毛桃の下に月夜さし 下心吉(苦)莵楯頃者(同巻十)三日月のさやかに見えず雲隠り 見まくぞ欲しき。
— 折口信夫 『副詞表情の発生』 青空文庫
また、巻十(一八八九)の、「吾が屋前の毛桃の下に月夜さし下心よしうたて此の頃」という歌は、譬喩歌ということは直ぐ分かって、少しうるさく感ぜしめる。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫
青梅の頃になると卵色した円いやつが、梢一杯に撓み零れるほど実ったり、美しい真赤なぐみの玉が塀のそとへ枝垂れ出したのや、青いけれど甘みのある林檎、杏、雪国特有のすもも、毛桃などが実った。
— 室生犀星 『幼年時代』 青空文庫