袖珍本
しゅうちんぼん
名詞
標準
pocket-size book
文例 · 用例
店の棚には講談本や村井玄斎の小説などが並べてあったが、奥の箪笥のある部屋には帝国文庫の西鶴ものや黄表紙などが沢山あったらしく、宝沢が読んで聞かした漢文で書いた『肉蒲団』という袖珍本もそこから借り出してきたものであった。
— 松本泰 『暴風雨に終わった一日』 青空文庫
それから少し後になつて袖珍本「新體詩歌」(明治十九年版)が出た。
— 蒲原有明 『創始期の詩壇』 青空文庫
N・R・F発行の「危険な関係」の袖珍本で、昭和十六年、小田原で、私の留守中に洪水に見舞われて太平洋へ押し流されてしまうまで、何より大切にしていたのである。
— 坂口安吾 『三十歳』 青空文庫
この書は岩野泡鳴から譲り受けたもので、その当時鶴見が手にした袖珍本と版式に変りはない。
— ――黙子覚書―― 『夢は呼び交す』 青空文庫
仮綴の袖珍本で、背文字に「葉隠抄」とあった。
— 第二部 『次郎物語』 青空文庫
ぼくはいつもポケットにしている袖珍本の芭蕉句集を出して盗み読みした。
— ――四半自叙伝―― 『忘れ残りの記』 青空文庫
こえて昭和三十三年に、浦和の芋小屋山房が豆本百種の第二冊として袖珍本の二笑亭を出した。
— あとがき 『二笑亭綺譚』 青空文庫
作例 · 標準
彼は胸ポケットから一冊の袖珍本を取り出し、手際よくメモを確認した。
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江戸時代には、携帯に便利な袖珍本の俳句集が庶民の間で流行したという。
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手のひらに収まるサイズの袖珍本は、工芸品のような美しさがある。
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