桂庵
けいあん
名詞
標準
agency for employing servants and arranging marriages (Edo period)
文例 · 用例
掛け取りに来た車屋のばあさんに頼んで、なんでもよいからと桂庵から連れて来てもらったのが美代という女であった。
— 寺田寅彦 『どんぐり』 青空文庫
世話のやける抱えなんかおくより自分の体で働いた方がよほど気楽だというんで、いい姐さんが抱えをおかないでやってる人もあるし、桂庵に喰われて一二年で見切りをつけてしまう人もあるわ。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
父が何にも知らず、行き当りばったりに飛び込んで行った浅草の桂庵につれられて、二度目の目見えで、やっと契約を結んだ家は、そうした人生の一歩を踏み出そうとする彼女にとって、あまり好ましいものではなかった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
均平はその後も、前科八犯という悪質の桂庵にかかり、銀子の後見として解決に乗り出し、千住辺へ出かけた時とか、または堀切の菖蒲、亀井戸の藤などを見て、彼女が幼時を過ごしたという江東方面を、ぶらぶら歩いたついでに、彼女の家へ立ち寄ったこともあり、母親の人となりをもだんだん知るようになった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
案内者は味噌の入った握飯を、行く先々で用意し、餓えを凌ぐのだったが、そこまで来るともう安心で、前橋へ入って来たところで、彼は各自の希望を訊き、ここに留まるものは、この町の桂庵に引き渡し、東京を希望のものは、また上野まで連れて行くことになっていた。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
父母の別れ話が、またしても持ちあがり、三人ずつ手分けして、上州と越後へ引きあげることになったところで、銀子はある日また浅草の桂庵を訪れた。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
」 いくら稼いでも追いつかない靴の仕事を棄て年の暮に銀子はまたしても桂庵を訪れた。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
」 桂庵の娘の家では、何か問題の起こる場合に歩が悪いと、銀子は思った。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
作例 · 標準
江戸の町で奉公人を探すなら、まずは信頼できる桂庵に相談するのが通例だった。
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「あそこの桂庵は口が上手いが、紹介してくれる人は働き者ばかりだと評判だ」
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彼は桂庵を通じて紹介された商家で、丁稚として修行を始めることになった。
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標準
flattery
作例 · 標準
「あいつの言葉は桂庵のようなおべっかばかりで、どこまで本気かわかったもんじゃない」
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彼は出世のために上役への桂庵を欠かさないが、同僚からの信頼は薄い。
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巧みな桂庵によって機嫌を良くした主人は、二つ返事で彼の願いを聞き入れた。
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標準
Keian era (1648.2.15-1652.9.18)
作例 · 標準
歴史の授業で、慶安の変が起きたのは桂庵時代のことだと教わった。
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この古文書の末尾には「桂庵二年」という日付がはっきりと記されている。
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桂庵年間に建てられたというその寺院は、今もなお厳かな佇まいを残している。
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