気を付けて
きをつけて
表現
標準
take care
文例 · 用例
「……位なことは気を付けて言つて貰ひたい。
— 中原中也 『その頃の生活』 青空文庫
気を付けていたにもかかわらず一度も柱を登る姿を見た事がない。
— 寺田寅彦 『やもり物語』 青空文庫
何でも上根岸八十二番とか思うていたが家々の門札に気を付けて見て行くうち前田の邸と云うに行当ったので漱石師に聞いた事を思い出して裏へ廻ると小さな小路で角に鶯横町と札が打ってある。
— 寺田寅彦 『根岸庵を訪う記』 青空文庫
欄下の溜池に海蟹の鋏動かす様がおかしくて見ておれば人を呼ぶ汽笛の声に何となく心|急き立ちて端艇出させ、道中はことさら気を付けてと父上一句、さらば御無事でと子供等の声々、後に聞いて梯子駆け上れば艫に水白く泡立ってあたりの景色廻り舞台のようにくる/\と廻ってハンケチ帽子をふる見送りの人々。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
それから後に気を付けて見ると同年輩の友人の中の誰彼の額やこめかみにも、三尺以上|距れていてもよく見えるほどの白髪を発見した。
— 寺田寅彦 『厄年と etc.』 青空文庫
気を付けてみるのに、息子の岳神のこの公的な円満性は、妻に対してでもそうであった。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
わしは気を付けて行って見るが確かにそうだ」「それは変だな」「変だ」「変だ」と噂し合うようになりました。
— 岡本かの子 『鯉魚』 青空文庫
中にも「ペエテル」と云ふ前には老僕が大ぶ長い間を置いたので、この名をはつきり言つた時には、気を付けて聞いてゐた一同の耳に、それが異様に響いた。
— DAS FAMILIENFEST 『祭日』 青空文庫