道祖
どうそ
名詞
標準
文例 · 用例
お婆さんが道祖神の化身なら、この子供には、こんがら童子の憑移ったように、路も馬も渉取り、正午頃には早く所口へ着きました。
— 泉鏡花 『河伯令嬢』 青空文庫
園は悚然として、道祖神を心に念じた。
— 泉鏡太郎 『銀鼎』 青空文庫
それが本邦に渡来してあたかも邪視もっとも強力なりし猿田彦崇拝と合して昨今の庚申崇拝が出来たので、毒よく毒を制する理窟から、以前より道祖神と祀られて邪視防禦に効あった猿田彦が、庚申と完成された上は一層強力の眼毒もて悪人凶魅どもの眼毒を打ち破るのだ。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
予出口君の許しを得て珍しき猴の石像の写真をここに掲げんとせしも再考の末見合せ、代りに掲ぐる第十一図は余が南ケンシントン博物館で写真を模したもので、多くのインド人に尋ねしも訳分らず、しかし道祖神の一態たる和合神(『天野政徳随筆』一に図あり)のインド製に相違なかろう。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
道祖神の立つ故郷の出口迄叔父に見送られて出た。
— 島崎藤村 『破戒』 青空文庫
囁道祖神のあるのは其処だ。
— 島崎藤村 『千曲川のスケッチ』 青空文庫
二月八日の道祖神の祭は、いかにも子供の祭らしいものだ。
— 島崎藤村 『千曲川のスケッチ』 青空文庫
椎の葉に飯を盛ると言った昔の人の旅情は彼らの忘れ得ぬ歌であり、路傍に立つ古い道祖神は子供の時分から彼らに旅人愛護の精神をささやいている。
— 第一部上 『夜明け前』 青空文庫