手具
しゅぐ
名詞
標準
文例 · 用例
とはいうものの……白状するが吾輩は、そのアトから直ぐに有志連中が調停に来るものと思って、実は手具脛を引いて待っていたもんだ。
— 夢野久作 『爆弾太平記』 青空文庫
彼は門の引手をひき開ける手具合も、暫く不在のうち、度を忘れてつい大きな音を立てた。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
しかも県城の役署からおれたちの首に三千貫の賞金が懸っていることも承知だろうし、手具脛ひいているものと覚悟もせざアなるめえが」「ところが、李吉のいうにゃあ、なるほど九紋龍の腕前は、四県無敵ッてえ評判だが、なんたって、旧家のお坊ッちゃんだ。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
王婆さんには思いがけない福運の春告鳥は、こことばかりな手具脛振りだ。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
笠寺の方にも、先頃から同じような流言が行われ、同じような動揺があって、戦備おさおさ怠りなく、手具脛ひいていた頃だった。
— 第二分冊 『新書太閤記』 青空文庫
ここ瀬田の橋口も、光春の最期を見るべき所ときめて、夥しい敵影が手具脛ひいて待ちうけていた。
— 第八分冊 『新書太閤記』 青空文庫
そんな事を云うと、後の若い連中が、手具脛ひくように欣んでおる』『それが、供養じゃ』『御老人』 田中貞四郎が後から、『――で、勘定の段はどうなりますか』『頭割りじゃよ』『はははは。
— 吉川英治 『新編忠臣蔵』 青空文庫
申しあげたいといったのは、その一事です」「ほう、それでは、すでに小松殿を初め六波羅では、新大納言の策謀を感づいておられるのか」「一兵なりと動かしたらばと、手具脛ひいて、待ちかまえているのです」範綱は心の裡で、(あぶない!
— 吉川英治 『親鸞』 青空文庫