見巧者
みごうしゃ
名詞
標準
experienced viewer (of theatre, kabuki, etc.)
文例 · 用例
わたしの予想通り、老人はなかなかの見巧者であった。
— 女行者 『半七捕物帳』 青空文庫
今日以後の文人は山林に隠棲して風月に吟誦するような超世間的態度で芝居やカフェーにのみ立籠っていて人生の見物左衛門となり見巧者訳知りとなったゞけでは足りない。
— 内田魯庵 『二十五年間の文人の社会的地位の進歩』 青空文庫
日本の文人は好い加減な処で忽ち人生の見巧者となり通人となって了って、底力の無い声で咏嘆したり冷罵したり苦笑したりする。
— 内田魯庵 『二十五年間の文人の社会的地位の進歩』 青空文庫
権十郎は家柄がいゝのと、年が若くて男前がいゝのとで、御殿女中や若い娘達には人気があって「権ちゃん、権ちゃん」と頻りに騒がれていたが、見巧者連のあいだには余り評判がよくなかった。
— 岡本綺堂 『三浦老人昔話』 青空文庫
」「眼鏡連はいづれも見巧者の事だから、熱心に看てゐた。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
もとより、その雛段にも連中は並んだから、魚河岸とか新場とか、大根河岸とか、吉原や、各地の盛り場の連中見物、その他、水魚連とか、六二連、見連といった、見巧者、芝居ずきの集まった、権威ある連中の来た時など、祝儀をもらった出方が、花道に並んでその連中に見物の礼を述べたり、手打をしたりして賑わしかった。
— 続旧聞日本橋・その三 『鬼眼鏡と鉄屑ぶとり』 青空文庫
で、寧ろ、何度も見てゐるうちに自分も見巧者にならうといふやうなことは考へずに、西洋人がはじめて能を見た場合などに感ずるにちがひない子供らしい新鮮な氣持――そんな氣持でいつも見てゐたいのです。
— 堀辰雄 『更級日記など』 青空文庫
沖縄の人は、それを大変感心して見てゐるが、恰度、能や歌舞妓を鑑賞するのに特別な見巧者があるのと同じで、約束上感心してゐるだけの事で、根本的には何もないのである。
— 折口信夫 『組踊りの話』 青空文庫
作例 · 標準
歌舞伎の舞台を見慣れた見巧者たちが、役者の演技に厳しい視線を送る。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
見巧者であれば、わずかな所作の違いから役の解釈を読み取ることができる。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
彼は演劇界では有名な見巧者で、彼の批評は玄人からも高く評価されている。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview