露ばかり
つゆばかり
副詞
標準
just a little
文例 · 用例
頬のかゝり白々と、中にも、圓髷に結つた其の細面の氣高く品の可い女性の、縺れた鬢の露ばかり、面窶れした横顏を、瞬きもしない雙の瞳に宿した途端に、スーと下りて、板の間で、もの優しく肩が動くと、其の蝋の火が、件の繪襖の穴を覘く……其の火が、洋燈の心の中へ、※と入つて、一つに成つたやうだつた。
— 泉鏡太郎 『霰ふる』 青空文庫
ああ、そしてそして十力の金剛石は露ばかりではありませんでした。
— 宮沢賢治 『虹の絵具皿』 青空文庫
渋紙した顔に黒痘痕、塵を飛ばしたようで、尖がった目の光、髪はげ、眉薄く、頬骨の張った、その顔容を見ないでも、夜露ばかり雨のないのに、その高足駄の音で分る、本田|摂理と申す、この宮の社司で……草履か高足駄の他は、下駄を穿かないお神官。
— 泉鏡花 『茸の舞姫』 青空文庫
かの時の俤は、露ばかりも残りおらで、色も蒼からず、天窓兀げたり。
— 泉鏡花 『照葉狂言』 青空文庫
頬のかかり白々と、中にも、円髷に結ったその細面の気高く品の可い女性の、縺れた鬢の露ばかり、面婁れした横顔を、瞬きもしない双の瞳に宿した途端に、スーと下りて、板の間で、もの優しく肩が動くと、その蝋の火が、件の絵襖の穴を覘く……その火が、洋燈の心の中へ、※と入って、一つになったようだった。
— 泉鏡花 『霰ふる』 青空文庫
如何にぞや、彼は露ばかりもさせる気色は無くて、引けども朝顔の垣を離るまじき一図の心変を、貫一はなかなか信しからず覚ゆるまでに呆れたり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
底の底から清められ深められたクララの心は、露ばかりの愛のあらわれにも嵐のように感動した。
— 有島武郎 『クララの出家』 青空文庫
これほどの悲劇を俺自身が卷き起しておいて、後のいい露ばかりを吸はうと思つてゐる俺が間違つてゐるのだ。
— 横光利一 『悲しみの代價』 青空文庫
作例 · 標準
「今日のデザート、露ばかりですがどうぞ。」
幻辭AI · gemini-2.5-flash
試験勉強は、露ばかりの知識しか身につかなかった。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
彼は露ばかりの報酬で、その大変な仕事を請け負った。
幻辭AI · gemini-2.5-flash