正語
しょうご
名詞
標準
文例 · 用例
元来|諷語は正語よりも皮肉なるだけ正語よりも深刻で猛烈なものである。
— 夏目漱石 『趣味の遺伝』 青空文庫
正語序に置かれたものゝ方が、殆絶対に多いのであるから――其と同じ語序が可なり遅くまでくり返されてゐて、むざね・さうじみの様な、後世的特徴を持つた国語的性質を、新入漢語の上に表して来たものもあつた訣だ。
— 折口信夫 『日琉語族論』 青空文庫
日本の重要な部族の祖先――人数の多いことを意味させて言ふのではないが、――の移住以前の故土時代に用ゐた語といふ思ひきつた表現をしても、無理ではない程、後の正語序の発想とは違つてゐる。
— 折口信夫 『日琉語族論』 青空文庫
逆語序時代には、ひめたゝら同様、語頭に来てゐたものが、正語序になつては、語尾に移された。
— 折口信夫 『日琉語族論』 青空文庫
併し尚古典感の極めて固定してゐたものは、語頭に留めておくと共に、正語序時代の方法によつて、今一つ同様な語を、据ゑることになつた。
— 折口信夫 『日琉語族論』 青空文庫
その以前の姿で残つたのが、ひこ・「ほのにゝぎ」であり、其に尊称語尾を整頓して、「ひこほのにゝぎのみこと」と、正語序時代の語感を満足させてゐるのである。
— 折口信夫 『日琉語族論』 青空文庫
前に出た「ひこなぎさ・たけ・うがやふきあへず」と言ふ名は、「なぎさひこ・うがやふきあへずたける」と正語序時代なら言ふ所であらう。
— 折口信夫 『日琉語族論』 青空文庫
私は今まで、普通日本語の語序による言語排列を正語序とし、それに対照的な姿を見せる、其より古い排列を示すものを、逆語序と称へて来た。
— 折口信夫 『日琉語族論』 青空文庫