善し悪し
よしあし
名詞
標準
文例 · 用例
しかし個人的には、たとえそれは自覚されないにしても、何かしら自ずから一定の標準をもっていて、それに当嵌めて口調の善し悪しを区別している事だけは否定し難い事実である。
— 寺田寅彦 『歌の口調』 青空文庫
あのひと、ものの善し悪しがわからないのでございますのよ。
— 太宰治 『彼は昔の彼ならず』 青空文庫
自分は尺八のことにはまるで素人であるから、彼が吹くその曲の善し悪し、彼の技の巧拙はわからないけれども、心をこめて吹くその音色の脈々としてわれに迫る時、われ知らず凄動したのである。
— 国木田独歩 『女難』 青空文庫
その遣方の善し悪しなどは見ないで、唯結果ばかり見て批評をする。
— 夏目漱石 『模倣と独立』 青空文庫
死んだのは腹膜炎だが、腹膜炎になった原因は僧堂で麦飯や万年漬を食ったせいだから、つまるところは間接に独仙が殺したようなものさ」「むやみに熱中するのも善し悪ししだね」と主人はちょっと気味のわるいという顔付をする。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
日記は誰も他人が見るものではないから、お前も自由につけるが好い、思つたこと、出遇つたことを善し悪しに関はらず隠さずに誌すのだ。
— 牧野信一 『冬の風鈴』 青空文庫
娯楽にも善し悪しがある。
— 大杉栄 『新しき世界の為めの新しき芸術』 青空文庫
」「お前が帰つて来て善し悪しやつたわいの。
— 加能作次郎 『厄年』 青空文庫