其れと無しに
それとなしに
副詞
標準
indirectly
文例 · 用例
「姐さんは、まだ戻らんかよ、源吉が独りのようじゃが」 秀がそれとなしに云った。
— 田中貢太郎 『放生津物語』 青空文庫
そこで、本郷林町の素人下宿にいる洋画家の友人が、夏の間その海岸にいたことを思いだして、それとなしに女の噂でも聞いてみようと思って、浅草の問屋へ往っての帰りに夕飯を途ですまし、団子坂下から電車をおりてその下宿へ往った。
— 田中貢太郎 『草藪の中』 青空文庫
指環の奇怪を見せられた謙蔵は、それとなしに山路法学士の素行を調べてみると、山路は在学中、某官吏の未亡人と関係して、その未亡人から金を執りだして、それで放蕩をしているうちに、未亡人は一人|女を残して病死した。
— 田中貢太郎 『指環』 青空文庫
と、女がそれとなしに青年の間を脱けて寄って来た。
— 田中貢太郎 『女の怪異』 青空文庫
「小石川の御屋敷へたびたびの御招きは何の御用でござりましょう」 お菊はそれとなしに十太夫にきくと、無頓着の用人も頭を傾けた。
— 岡本綺堂 『番町皿屋敷』 青空文庫
かれは二三日前からそれとなしにそれを感じてゐた。
— 田山録弥 『路傍の小草』 青空文庫
あたりには松が風に鳴つて、かうしたシインの中に、『時』が無限に没却して行くさまをそれとなしに私に思はせた。
— 田山録弥 『知多の野間で』 青空文庫
と、丁度よくそこにその番頭がゐたので、それとなしに、その女の家にゐるかゐないかをたしかめて見た。
— 田山録弥 『波の音』 青空文庫
作例 · 標準
彼女はそれとなしに助けを求めた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
彼はそれとなしに、会議の延期を提案した。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
彼の言葉から、それとなしに不満を感じ取った。
幻辭AI · gemini-2.5-flash