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辿

辿
名詞
1
標準
文例 · 用例
彼れは今までの慣習に引きずられてその先きを辿らなければならないのを知つた。
有島武郎 實驗室 青空文庫
ありとある微分値の間を駆け巡り、今日積分値にまで漸く辿りついてみると、案外に道は近きにあるに驚かざるを得ない。
中原中也 詩に関する話 青空文庫
海と聞くたびに、海を見るたびに、この歌を思ひ出すから、以下私は此の詩を辿り乍ら、「海の詩」といふ課題を果さう。
――人と海―― 海の詩 青空文庫
此の詩を辿り乍ら、この稿を書いてゐる今、色々と心に浮ぶことを、何の反省をも加へずに、唯々書誌してみたいと思ふ。
――人と海―― 海の詩 青空文庫
白剥山の入口などは、解らなくて、森の中を一行が、離れ離れに迷うばかり、滝上りまでもやった、一時は絶望に近かった、しかし山腹に辿りついてからは、去年の路が、微かに見分けが出来た、頂は存外変りがなかった。
小島烏水 白峰山脈縦断記 青空文庫
同じ思いが、仲間の顔色に読まれる、飯を炊くのに、未だ時間がある、思い切って天幕から一、二間歩き出した、岩を二ツ三ツ飛び越えて、次第に爪先が上る、無辺無限の単調の線が、どこへ繋がって、どこへ懸っているのか、解らない……やはりあの空線の一つを辿っている。
小島烏水 白峰山脈縦断記 青空文庫
これを越えると、絶頂に辿りつくことになるので、ここでさえ、高さは一万三千尺近い見当である。
小島烏水 火と氷のシャスタ山 青空文庫
もう山を浸していた霧も、気温のために、方々から湯気のように蒸騰して、砂の息蒸の匂いが何処からともなくする、二合五勺に辿り着いた頃には、近くは勾玉状に光れる山中湖と、その湖畔の村落と、遠くは函根足柄を越えて、大磯平塚の海岸、江の島まで見えた。
小島烏水 雪中富士登山記 青空文庫