月星
つきほし
名詞
標準
文例 · 用例
○日月星昼夜織分――ごろからの夫婦喧嘩に、なぜ、かかさんをぶたしゃんす、もうかんにんと、ごよごよごよ、と雷の児が泣いて留める、件の浄瑠璃だけは、一生の断ちものだ、と眉にも頬にも皺を寄せたが、のぞめば段もの端唄といわず、前垂掛けで、朗に、またしめやかに、唄って聞かせるお妻なのであった。
— 泉鏡花 『開扉一妖帖』 青空文庫
しばらく虚々実々、無言にして、天体の日月星辰を運行る中に、新生の惑星が新しく軌道を探すと同じ叡智が二人の中に駈け廻った。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
空を見れば日月星群は時を間違えず天体が運行し、地を見れば山河草木、いちいちその趣を尽しております。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
日月星辰の運行昼夜の区別とかいうものが視覚の欠けた人間には到底時間の経過を感じさせる材料にはなるまい。
— 寺田寅彦 『物理学と感覚』 青空文庫
さる折の雲の得行きもせず、遏まるといふにもあらで、たゆたふやうなるが、月星などの光あるに気圧さるゝかとも見ゆるさまなるを、たゞ、いざよふ雲と云はんもをかしからず、たゞよふ雲、たちまよふ雲、行きまよふ雲など云はんも興無し。
— 幸田露伴 『雲のいろ/\』 青空文庫
『朱子文集』に、「一本はこれ本の処、万殊はこれ作用の処、自然界で之を言えば、一本はこれ元の気が日月星辰昆虫草木に於いて同じではないが夫々に一気は生じる。
— 幸田露伴 『一貫章義(現代訳)』 青空文庫
万殊は則ち日月星辰昆虫草木がこれを得て生じるところで、一箇は一箇の模様がある。
— 幸田露伴 『一貫章義(現代訳)』 青空文庫
日月星などの天象の上にも不思議が多く現われて世間に不安な気がみなぎっていた。
— 薄雲 『源氏物語』 青空文庫