形見分け
かたみわけ
名詞動詞-サ変
標準
distribution of mementos
文例 · 用例
あいつの末は見たくない」 口癖にこう言っていた父は、自分の生きているあいだに、形見分けの始末なども残らず決めておいた。
— 岡本綺堂 『籠釣瓶』 青空文庫
後のことは斉彬が、何んとかするであろう――倅は、家にいるか」「はい」「呼べ」 靱負は、そういってから、用人に「この形見分けは、吉兵衛から、それぞれに届けさせい」 と、いった。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
亡くなる前には、自身の履歴、形見分けの目録、後の処分の事まで明細に書き遺し、洗うが如き貧しさの中から葬式|万端の費用を払うて余剰ある程の貯蓄をして置いた事が後で分かりました。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
方々へ香奠返しをする折に、秋子の形見分けとして貰ったのを、袖丈を縫い直した衣類だった。
— 豊島与志雄 『幻の彼方』 青空文庫
「形見分けをするのは急がないでもいいんだからね。
— 永井荷風 『ひかげの花』 青空文庫
係員が小箒で真中へ集めにかかると、山川は蝶の鱗粉のように軽々と舞いあがり、一人一人の鼻の孔へ、丁寧に形見分けをして廻った。
— 久生十蘭 『蝶の絵』 青空文庫
お隣の加積屋安兵衛などは、借金が棒引にでもなると思ったか、朝っから酒びたりで歌っている」「…………」「この様子じゃ、形見分けと身代の始末で、どんな騒ぎが始まるかも知れない。
— 二度死んだ男 『銭形平次捕物控』 青空文庫
」「私と勘次だけは、主人が生きていてくれた方がよい、主人が死ねば、番頭と仲の悪い勘次は明日にも追出されるかも知れず、――居候の俺は、自分から遠慮して身を引かなきゃなるまい」「形見分けの指図書のようなものはあるでしょうか」「あるはずだ、才吉が預かっているだろう。
— 二度死んだ男 『銭形平次捕物控』 青空文庫
作例 · 標準
亡くなった祖父の愛用していた万年筆を、父に形見分けした。
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遺品整理の際、皆で故人の写真を形見分けした。
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「このスカーフ、あなたに似合うわ」と、友人の形見分けの品を受け取った。
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