年忘れ
としわすれ
名詞動詞-サ変
標準
forgetting the hardships of the old year
文例 · 用例
僕と民子との関係も、この位でお終いになったならば、十年忘れられないというほどにはならなかっただろうに。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
吐かせようとして抱きかかへると、ぷんと腋臭めくにほひがしたが、それは永年忘れてゐたわが子のにほひだつた。
— 織田作之助 『六白金星』 青空文庫
「お聞き及びでございましょうが、この十九日の晩に具足町の和泉屋で年忘れの素人芝居がございました」「そう、そう。
— 勘平の死 『半七捕物帳』 青空文庫
驚きと怖れとのうちに今夜の年忘れの宴会はくずれてしまった。
— 勘平の死 『半七捕物帳』 青空文庫
いくら御主人でももう堪忍ができないような気になって、わたしは気が狂ったのかも知れない……今度の年忘れの芝居をちょうど幸いに、日蔭町から出来合いの刀を買って来て、幕のあく間ぎわにそっと掏り替えておくと、それが巧く行って……。
— 勘平の死 『半七捕物帳』 青空文庫
長年忘れていた大掃除をするように、掃除を終った店からまた開業をやっていく。
— 横光利一 『欧洲紀行』 青空文庫
緑平老から年忘れの一封を頂戴した、すみません、すみません。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
あんまり気が沈むから二三杯ひつかける、そして人が懐かしうなつて、街をぶらつき、最後にSのところで夜明け近くまで話した(今夜は商店はたいがい徹夜営業である)、酔うて饒舌つて、年忘れしたが、自分自身をも忘れてしまつた。
— 三八九日記 『行乞記』 青空文庫
標準
year-end drinking party