貸し越し
かしこし
名詞
標準
文例 · 用例
貸し越しもあったので実はよけい心配もしたのだが、そんなものを全部差し引くことにして報酬共に五千円で農場全部がこちらのものになったのだ。
— 有島武郎 『親子』 青空文庫
「与助にはなんぼ程貸越しになっとるか?
— 黒島傳治 『砂糖泥棒』 青空文庫
」「へえ、……としますと……貸越しになっとる分はどう致しましょうか?
— 黒島傳治 『砂糖泥棒』 青空文庫
「その代り貸越しになっとる二十円は棒引きにして貰うように骨折ってやったぜ。
— 黒島傳治 『砂糖泥棒』 青空文庫
売先からの勘定は取れず、貸越し貸越しになり、それに引きかえ荷方からは頻りに勘定の前借りを申込まれる。
— 岡本かの子 『とと屋禅譚』 青空文庫
貸越しをもう少し催促して取立て、前借りをもう少し引緊めて拒絶する。
— 岡本かの子 『とと屋禅譚』 青空文庫
それはもう充分にお察し申しておりますが、先ほどから申しますとおり、何分にも殿様のほうには、だいぶお貸越しに願っておりますんで、へい一度清算いたしまして、なんとかそこへ形をつけていただきませんことには……手前どもといたしましても、まことにはや――」 源十郎のこめかみに、見る見る太いみみずが這ってくる。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫