撞突
撞突
名詞
標準
文例 · 用例
如何となれば材料實質が惡くて、結構も親切ならず、琢磨も行屆かぬものならば、誰しも之を取扱ふに愛惜の情も薄らぐで有らうし、物それ自身も、少々の撞突衝撃にあつても直に損ずるで有らうから、さういふ運命を現ずるも必然の勢である。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
其の考へが高じて終には洋杖で前の男の耳の後を撞突くが如き奇な事を演じ出す人も折節は世にある。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
その考えが高じて、終にはステッキで前の男の耳の後ろを撞突くような奇態な事を演じ出す人も時にはある。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
横に三畳の畳を隔てて、花房が敷居に踏み掛けた足の撞突が、波動を病人の体に及ぼして、微細な刺戟が猛烈な全身の痙攣を誘い起したのである。
— 森鴎外 『カズイスチカ』 青空文庫
叨りに東洋の思想に執着するも愚なり、叨りに西洋思想に心酔するも癡なり、奔流|急湍に舟を行るは難し、然れども舟師は能く富士川を下りて、船客の心を安うす、富士川を下るは難し、然れどもその尤も難きは、東西の二大潮が狂湧猛瀉して相|撞突するの際にあり。
— 北村透谷 『国民と思想』 青空文庫
その革命は内部に於て相容れざる分子の撞突より来りしにあらず。
— 北村透谷 『漫罵』 青空文庫
社界経済は人間の労苦より起りて、弥縫の策に過ぎず、彼と此とを或仮説の法則の下に、定限ある時間の間撞突なからしむるのみ。
— 北村透谷 『最後の勝利者は誰ぞ』 青空文庫