書き溜め
かきため
名詞
標準
文例 · 用例
書き溜めて置くと、どうもよく出来ぬ。
— 夏目漱石氏−収入−衣食住−娯楽−趣味−愛憎−日常生活−執筆の前後 『文士の生活』 青空文庫
なにより先に、あなたとの思い出が書きたく、すでに書き溜めの原稿紙も五六十枚になった頃、偶然、新宿の一食堂で、中村さんに逢いました。
— 田中英光 『オリンポスの果実』 青空文庫
その上、少年時代からずうっと書き溜めたという高さ三尺に近い原稿を、俺の前に積み上げた。
— 菊池寛 『無名作家の日記』 青空文庫
徹夜を続けて、何十枚か書き溜めた原稿「その後の母と彼」を、破いて、蒼い顔をして階下に降りて来たのだ。
— 牧野信一 『「悪」の同意語』 青空文庫
十余年我が書き溜めし草稿のあとあるべしや学院の灰 作者の新訳源氏物語の出たのは與謝野寛年譜によると大正元年になつてゐるが如何ももつと前のやうな気がする。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
何しろ異常な精力をかつて十年間に書き溜めたのだから厖大な嵩のもので、麹町の家に置くことを危険として文化学院にあづけて置いたものである。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
日記を雑記帳に六冊ばかり書き溜めていましたが、これを当時|長谷川時雨女史によって創刊された女人芸術の二号位から載せて貰いました。
— 林芙美子 『文学的自叙伝』 青空文庫
百十五 岸本の書き溜めて置いた懺悔の稿はポツポツ世間へ発表されて行った。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫