貝割れ
かいわれ
名詞
標準
文例 · 用例
これについて、何かいわれのございましたことか、一々女の名と、亥年、午年、幾歳、幾歳、年齢とが彫りつけてございましてな、何時の世にか、諸国の婦人たちが、挙って、心願を籠めたものでございましょう。
— 泉鏡花 『春昼』 青空文庫
何かいわれると、おどおどしているような娘だった。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
こんなことが続けられて行くうちに、不思議にも、来る連中の顔触れが決まってしまって、その人々は下町でも金持とか物持とかいわれる家の息子ばかり六七人になりました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
この現実の世の中で、自分一人が、仏陀とか神仙とかいわれるものに近い永遠不滅の性質を帯びたものに変質するのである。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
また、あの年配で、それが今日堂々たる最高の学府に氏名を列する一員であらるるものがじゃね、……学問上、蛙の腸や、モルモットの骨を新聞紙に包んで棄てるならば、幾分かいわれはある。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
くだらないことをお耳に入れるでもありませんから、始末は申上げませんが、何しろ侠客だとか何とかいわれる分では、お米に届かねえ点が十分にあったんですから、こりゃ力ずく、腕ずくじゃあ不可ませんや、伝の親仁大凹み。
— 泉鏡花 『三枚続』 青空文庫
岡田は何かいわれて身体の向きを変えた。
— 島木健作 『癩』 青空文庫
些いと何かいわれると、もう好い気になって一人で騒いでいるんですもの。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫