歌心
うたごころ
名詞
標準
(waka) poetic sentiment
文例 · 用例
詩とは、何等かの形式のリズムによる、詩心(或ひは歌心と云つてもよい)の容器である。
— 中原中也 『詩と其の伝統』 青空文庫
年をとった女に歌心、絵心、それでなければ信心がある方がいいこと等。
— 宮本百合子 『金色の秋の暮』 青空文庫
中にも蝉のぬけがらは彼女に非常に歌心をそそるらしかった。
— 倉田百三 『光り合ういのち』 青空文庫
『集団行進』の中に辛うじて二人の先達を送った婦人の大衆はまだまだ「やさしい婦人の歌心」という程度のところに引止められていて、生活のあらゆる重荷にひしがれながらせめてもの息のつきどころ、自分ひとりの金のかからない慰め、現実からの逃げ場所として和歌でもつくっているのであると思います。
— 宮本百合子 『歌集『集団行進』に寄せて』 青空文庫
艶にもうつくしきかなとひとりごちつつそぞろに物語の昔などしぬばるるにつけてあやしくも歌心なん催されける。
— 正岡子規 『墨汁一滴』 青空文庫
一つ二つ鶫が鳴きはじめ、やがて堡楼の彼方から、美しい歌心の湧き出ずにはいられない、曙がせり上ってくるのであった。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
これ等(或は、後の――男性の――編纂者の書き入れかも知れぬ)新しい景物や、地名や、小唄・神歌や、四季の人事などを媒にして、歌心を助け出さうとしてゐる事は明らかだ。
— 後期王朝文学史 『女房文学から隠者文学へ』 青空文庫
其が、妻を偲ぶ歌心を展開して来たのである。
— 折口信夫 『万葉集研究』 青空文庫
作例 · 標準
例句