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屈み

こごみ
名詞
1
標準
文例 · 用例
三人は予の左右に屈み加減に両手を突いて等しく父の前に顔を出すのであった。
伊藤左千夫 大雨の前日 青空文庫
実直ものの丁寧に、屈み腰になって手を出したは、志を恵んだらしい。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
ト思うと、しめ切らないその扉の透間から、やや背屈みをしたらしい、低い処へ横顔を見せて廊下を差覗くと、表階子の欄干へ、雪洞を中にして、からみついたようになって、二人|附着いて、こなたを見ていた白衣が、さらりと消えて、壇に沈む。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
何故かは知らぬが、この船にでも乗って助かろうと、片手を舷に添えて、あわただしく擦上ろうとする、足が砂を離れて空にかかり、胸が前屈みになって、がっくり俯向いた目に、船底に銀のような水が溜って居るのを見た。
泉鏡花 星あかり 青空文庫
で、本文通り、黒革縅の大鎧、樹蔭に沈んだ色ながら鎧の袖は颯爽として、長刀を軽くついて、少し屈みかかった広い胸に、兵の柄のしなうような、智と勇とが満ちて見える。
泉鏡花 七宝の柱 青空文庫
三味線背負った乞食坊主が、引掻くようにもぞもぞと肩を揺ると、一眼ひたと盲いた、眇の青ぶくれの面を向けて、こう、引傾って、熟と紫玉のその状を視ると、肩を抽いた杖の尖が、一度胸へ引込んで、前屈みに、よたりと立った。
泉鏡花 伯爵の釵 青空文庫
きょろんと立った連の男が、一歩返して、圧えるごとくに、握拳をぬっと突出すと、今度はその顔を屈み腰に仰向いて見て、それにも、したたかに笑ったが、またもや目を教授に向けた。
泉鏡花 みさごの鮨 青空文庫
」「そこだてね、まあ聞かっせえ、客人が、その最愛らしい容子じゃ……化、」 とまた言い掛けたが、青芒が川のへりに、雑木|一叢、畑の前を背|屈み通る真中あたり、野末の靄を一|呼吸に吸込んだかと、宰八|唐突に、「はッくしょ!
泉鏡花 草迷宮 青空文庫